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【ご報告】モニター企画実施延期とその判断理由について

いつもKGモーターズをご支援いただき、誠にありがとうございます。

2025年5月に予定しておりましたmibotのモニター企画について、実施を延期することを決定いたしました。

現時点では、モニター企画の実施時期は未定です。

楽しみにお待ちいただいていた皆さまには、心よりお詫び申し上げます。

本記事では、この決定に至った背景と理由、現在の開発状況、そして今後の対応について、順を追ってご説明いたします。

はじめに:モニター企画とは何か?

mibot開発において私たちは、ユーザーと共にプロダクトを育てるという思想のもと、量産前の段階で実際に試乗いただく「モニター企画(先行体験)」の仕組みを設けてきました。

このモニター企画は、2023年の東京オートサロンでmibotのコンセプトモデル(ミニマムモビリティ)を発表した際に募集をしたもので、累計で約5,800件のご応募をいただいています。

募集当初は「1万円の有料モニター(当選者のみ支払い)」として案内していましたが、2024年3月の動画で、費用は無料で実施する方針に変更したことを発表済みです。

これまで、モニター企画申込者の皆さまへのヒアリングなどを通じて、事業や開発に数多くのインサイトをいただいており、この場を借りて深く感謝申し上げます。

現在の開発状況

mibotの開発では、安全性・信頼性・量産性を段階的に高めていくために、以下の4段階の試作開発フェーズ(T0〜T3)を設けています。

試作車両 目的
T0 開発目標の設定と課題の洗い出し
T1 T0で抽出した課題の対策・安全性と基本機能の確認
T2 量産を見据えた仕様確定と量産同等レベルでの完成度実現
T3 実際の量産ラインを用いた最終確認と生産移行準備

現在のmibotは、T1フェーズの後期段階にあります。

このフェーズでは、操縦安定性や応力測定、ユーザビリティなどの、走行のための基本機能の検証を進めており、車両としては公道を走行できるレベルに達していて、すでに実際の公道走行も行っています。

衝突安全性については現在シミュレーション上での検証を繰り返しており、実機での衝突試験はT1最終完成後に試験場との調整の上、実施予定です。

なぜT1でのモニターを見送るのか?

T1で公道走行が可能な状態であるにもかかわらず、モニター実施を見送る決定に至ったのには、以下の理由があります。


理由①:T2では制御システムを作り直しているため、T1で得られるフィードバックを活かすことができない

現在開発を進めているT2では、T1とは別の制御システム(特にVCU=車両制御ユニット)を根本から新たに設計・開発しており、T1とはソフトウェアの構造そのものが異なります。

このため、「T1でフィードバックを得て、それをT2に反映させる」という考え方自体が成立せず、T1での試乗や使用感の評価は、T2以降の開発とは構造的に接続できないため、技術的に活かすことができません。

なお、この判断はT1の開発・検証を進める中で明らかになったものであり、モニター企画を立ち上げた当初は想定していませんでした。
開発を進める過程で制御システムの見直しが必要となり、結果としてT2では構造的にまったく異なるシステムへ移行することが決定されたため、今回の判断に至っています。


理由②:モニターの本来の目的と合致しなくなったため

モニターの主目的は、UIや操作感、ソフトウェア面の使用感に関するフィードバック取得です。

T1とT2以降ではUI設計やソフト構成が異なるため、T1で評価しても、実際に届けるプロダクトの改善に直結しないという判断となりました。


理由③:限られた開発リソースの中でT2開発を優先すべきため

T1でのモニター実施に向けた仕上げ・サポート対応には一定の工数が発生します。

しかし、現在はT2~T3といった最終フェーズに進んでおり、開発体制をT2に集中する必要があると判断しました。

今後の対応について

  • T2以降でのモニター実施、もしくは別のユーザー体験提供方法を現在検討中です。
  • モニターにご応募いただいた方々に対して、何らかの形で還元・接点の機会をご提供できるよう調整を進めております。

詳細が決まり次第、あらためて公式にご案内いたします。

量産スケジュール・安全性への影響について

  • 今回の判断は、量産スケジュールや車両の安全性検証に影響しません。
  • 車体の構造・走行安全性に関しては、予定通り評価が進んでおり、T1での公道走行実績も蓄積されています。
  • UIや操作面のソフトウェアは、OTA(無線アップデート)により、量産後も継続的に改善可能です。

最後に

モニターに期待してくださった皆さまには、計画の変更となったことを深くお詫び申し上げます。

一方で、モニターの「目的」や「活かし方」が成立しない状況で無理に実施することは、かえって不誠実になると私たちは判断しました。

今後は、より実効性の高い方法で、皆さまとmibotをつなぐ機会をご用意できるよう引き続き努力してまいります。

引き続き、KGモーターズをよろしくお願いいたします。

◼︎CEOによる説明動画はこちら
【ご報告】量産にリソースを集中させるため、モニター企画は延期させてください。

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