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【KGマガジン】「mibotが走る未来」がもうすぐやってくる

KGモーターズの小型モビリティロボット「mibot」開発プロジェクトの裏側を追う独自メディア【KGマガジン】、編集長の野本です! さて今回のテーマはmibotが切り開く未来について。7月に開催された広島T-SITEでの車体展示イベントでは、3日間で本当にたくさんの方々にmibotを見てもらうことができた。実車を見て、触れてもらいつつ、興味を持って頂いた方と話をしながら改めて感じたのはmibotが新しい移動手段の提案でありながら、未来の街を創るキッカケになるのだという期待感だった。

mibotはクルマなのか?
いや、mibotは遠くない未来の新しいモビリティである

広島T-SITEでの展示イベントに、KGマガジンの取材を兼ねてスタッフとして参加した。案内スタッフとしてmibotの傍に立ち、来場者の質問に答えたり、ステッカーを手渡す。当初の目論見では案内スタッフとして動きながらも会場雰囲気の撮影など取材している余裕ぐらいあるだろう、という目論見だった。ところがフタを開けてみればテンヤワンヤで、1日中来場者の皆様の対応に追われっぱなしという大盛況ぶり。mibotの注目度の高さには本当に驚いた。

展示イベントではユーチューブで製作プロジェクトの推移を見守ってくれていた視聴者だけでなく、人だかりにつられて立ち寄った方まで様々な人がmibotを覗き込んでいく。事前情報がある/ないの違いはあるが、ほとんどの人がmibotの可愛らしい見た目とサイズ感に好印象を抱いてくれたようだった。投げかけられる質問のなかでは、走行性能やバッテリーの充電時間などスペック的な要素に次いで「一人しか乗れないの?」と「エアバッグや衝突被害軽減ブレーキはないの?」という質問が多かった。そんなときの説明は概ね以下のような感じ。

「mibotは原付ミニカー規格であり、「3輪以上の原動機付自転車」という50ccのスクーターと同じ区分なので一人しか乗れません。先進安全機能についてはコスト抑制の観点で付けていませんが、いずれ自動運転技術を搭載することで危険回避機能を備えていく予定です」と。この説明で基本的には納得してもらえる。さらに、

「毎日の通勤やスーパーへのお買い物。大抵、“家の近くを一人”ですよね? だったら本当は原付スクーターだって十分。でも安全性や利便性は不十分。だから原付バイクを4つのタイヤで安定性を高め、後部に荷物を載せられるラゲッジを確保した。さらにエアコンやシートヒーターで快適性も高めたのがmibotです。もっと遠くへ移動したい、家族や仲間と一緒に移動したい、そんなときは今あるクルマを使えばいいんです」と、ここまで続けると大体、質問してきたお客さんが自分なりの用途を話し始めるから面白い。

 

「軽自動車でも大きいから、これで近所に買い物行けたらラクよね」

「通勤用なら一人乗りで充分だよな」

「訪問介護してるけど、これなら介護者の家の前停めても近所迷惑にならないね」

「アンタ(一緒にいた息子さん)、大学行くのにコレで通えば?」

 

という具合である。やりとりのなかでは100万円という車体価格にも話題は及ぶ。「買い物用の軽自動車を乗り換えると思えば安いね」と全体としては好意的な意見が多いが、

 

「本当に100万円? 発売時点で値段上げたりしない?」

 

そんな質問も投げかけられる。その時はこちらの決意を堂々と語るのである。

「クルマよりも小さな、最小単位の移動手段という提案がmibot。その価値を実感してもらうには実際に乗って、多くの人に選ばれるという実績が必要。そのためにも税込100万円という価格は譲れないと思っている。だからこそ製造コスト抑制のために知恵を絞り、あえて機能を絞るという決断もしています」と。

 

「海外メーカーがもっと安いのを売り出してきたらどうするの?」

 

もっと安くしてほしいという思いや将来的な値下げを期待しての、こんな質問も少なくなかった。だが、すでに各方面でのコスト抑制を図ったうえでの100万円という価格であり、同時にmibotが目指している品質や性能を踏まえれば「安売りする必要性を感じていない」という正直な思いを伝えつつ、「外国メーカーの参入も含めて原付ミニカー規格のモビリティ分野が活性化するのは歓迎すべき」という思いから、会話の中身は【mibotが当たり前になった未来の街】について飛躍していくのであった。

 

“mibotが当たり前に走る街”を想像してみてください。
そう言うと、みんなが笑顔になった

 

2025年中の納車を目指し、開発を進めているmibotを実際に街で見かけるのはもう少し先のこと。でも実際に当たり前のようにmibotが街を走り始め、その存在が社会的に認知されるようになったら、例えば…スーパーの駐車場にはクルマ1台分のスペースにmibot3台分の専用駐車枠が用意され、幹線道路にはmibot専用レーンができてクルマと走行レーンを分けることでより安全性は高まって自動運転の実現も早まるかも知れない。集合住宅など充電インフラの整備が進めば、さらに多くの人が利用できる状況が生まれるはず。小型モビリティが誰にとっても有効な交通手段になる、そんな未来が来ると思います!

 

会話のなかで、そんなmibotが切り拓く未来の街について説明するときに大いに役立ったのが今回の展示イベントでも実車とともに飾ったカミガキヒロフミ氏による「mibotが走る未来の街」。そのポップなタッチと、遊び心ある“仕掛け”が散りばめられたイラストをみてもらうのだ。

 

 

↑IC4DESIGNカミガキヒロフミさんによる『mibotが走る未来の街』より。左)普通自動車1台分にmibot3台分が停められる専用駐車枠。右)mibotで悪路を走るオフロードカスタム仕様。

 

イラストを眺めながら、こんな未来の街で過ごす、自分らしいライフスタイルについても想像してもらう。天候に制限されることなく外出できる、行動の自由が手に入ること。通勤・通学時間が自分一人だけの空間を楽しむ時間になること。カスタマイズや趣味の道具として、遊びの題材としても活躍するツールになりうること、すると話を聞いてくれた人は十中八九、みんな笑顔になってくれるのである。

 

ひとしきり会話で盛り上がったお客さんたちは帰り際に「予約受付は8月だよね? 楽しみにしてるね!」と声を掛けてくれた。mibotという商品をアピールする立場でありながら、お客様との会話をしながら自分自身もmibotが走る未来に期待を膨らませていた展示会での出来事である。あのとき来場頂いた皆様、お待たせしました。遂にmibotの予約受付が8月23日(21時〜)に開始される。mibotが切り拓く未来はもうすぐそこです!

mibot 予約受付窓口(8月23日/21時受付開始)

 

取材・編集担当/野本和磨(nomo.chant.)                               元「デイトナ」副編集長。デイトナ誌面でKGモーターズの前身“くっすんガレージ”の活動を紹介してきた経験を元に「mibot」開発プロジェクトを紹介する案内役。KGマガジンの執筆をはじめ、デスクワークが中心の日々だが現在の椅子が合わないのか腰痛に悩まされる日々。写真は私ではなく、KGメンバーのわいざん。立ち寝ポジションでの仮眠ブースを試している様子。今、野本が求めているのはまさにこの姿勢。

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